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故人のメルカリ・フリマアカウント|売上金の相続と取引中の対応

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「父のスマホにメルカリのアプリが入っていた。売上金や出品中の商品はどうなるの?」——フリマアプリやネットオークションは本人しか触らないことが多く、家族が気づかないまま残りやすいサービスです。結論から言うと、故人のアカウントに残った売上金などは相続の対象で、メルカリやYahoo!オークションには相続人が自分の名義で申し出る公式の手続きがあります。故人のアカウントにログインして処理するのではなく、運営の窓口を通すのが基本です。この記事では、主なサービスの公式案内をもとに、確認する順番と注意点を整理します。

故人のフリマアカウントで確認したい4つのこと

まず全体像です。フリマ・オークションのアカウントには、お金と、相手のいる取引が残っている可能性があります。

確認すること なぜ大事か 対応の窓口
売上金・残高・ポイント 相続の対象になる。期限があるものも 各サービスの相続手続き
取引中の商品 購入者・出品者という相手がいる 運営の問い合わせ窓口
出品中の商品 放置すると新たに売れてしまうことがある 運営の問い合わせ窓口
有料の会員サービス 月額料金がかかり続けることがある 各サービスの利用停止の申請

利用していたかどうかは、スマホのアプリ一覧や、メールで届く取引の通知、クレジットカードや銀行の明細の入金・引き落としから見当がつくことがあります。スマホが開けない場合の考え方は故人のスマホが開けないときで解説しています。

メルカリの売上金は相続の対象:公式の手続き

メルカリは、アカウント名義人が亡くなった場合、名義人が持っていた売上金、メルペイ残高、有償ポイントの返金・払戻しを請求する権利は相続の対象だと案内しています。メルカリNFTで購入したNFTも相続の対象とされています。暗号資産を持っていた場合は、所定の手続きのあと日本円に換えてメルペイ残高へ移す扱いで、暗号資産のまま返すことはないとされています。

誰が、どこから申し出るか

申し出るのは「第1順位の相続人となる遺族本人」で、遺族自身のメルカリアカウントから問い合わせる形です。メルカリは、遺族本人のアカウントにログインしている状態か、故人のアカウントからログアウトした状態で連絡するよう求めています。遺族本人以外からの問い合わせには、個人情報の関係で回答しないとしています。

伝える情報と添付する書類

区分 内容
故人の情報 氏名・住所・生年月日・電話番号・登録メールアドレス
遺族の情報 遺族の氏名と、故人との続柄
添付する画像 続柄が分かり、故人の除籍が確認できる戸籍謄本の原本、または法定相続情報一覧図の原本を撮影したもの(発行から3か月以内)

書類は全体を撮影し、本籍地の記載は省くか付箋などで隠すよう案内されています。ほかの書類を求められることもあり、証明書の発行手数料は遺族の負担です。戸籍の集め方は相続の戸籍の集め方、複数の手続きで戸籍の束の代わりに使える一覧図は法定相続情報一覧図とはが参考になります。

売上金には期限がある場合もメルカリの売上金には、本人確認をしていないアカウントの場合180日の振込申請期限があります(本人確認済みで「残高」と表示されている場合は期限なし)。期限までに使われなかった売上金は、登録された振込口座へ自動で振り込まれ、そのたびに手数料200円がかかります。口座の登録がない場合や、売上金が手数料以下の場合は失効するとされています。気づいた時点で、早めに事務局へ相談してください。

Yahoo!オークション・ラクマなど他のサービス

Yahoo!オークション

Yahoo!オークションのヘルプでは、本人以外による利用停止の申請として、故人のアカウントに売上金がある場合の手続きが案内されています。相続人が自分のYahoo! JAPAN IDでログインし、申請フォームで「故人のIDで売上金が発生している」を選ぶ流れです。必要書類として、故人の除籍の戸籍謄本、故人と相続人の関係が分かる書類(原本)、相続人の連絡先、Yahoo!から郵送される誓約書が挙げられています。提出した書類は返却されないため、控えを取っておきましょう。売上金は相続人の指定口座に振り込まれます。プレミアム会員費のような継続課金は、家族などの代理人による停止の申請ができるとされています。

ラクマなど

ほかのフリマアプリも、売上金に有効期限を設けていることがあります。会員が亡くなった場合の扱いや必要書類はサービスごとに違うため、各社の公式ガイドの問い合わせ窓口で確認してください。電子マネーやポイントの扱いの考え方は電子マネー・ポイントの相続にまとめています。

取引中・出品中の商品はどうする?

フリマアカウントで急ぎたいのは、相手のいる取引です。発送前の商品があれば購入者は届くのを待っていますし、出品中の商品は、放っておくと新たに購入されることがあります。

  • 取引中の商品:運営の問い合わせ窓口に、名義人が亡くなったことと、分かる範囲の取引の状況を伝え、どう対応するかの案内を受けます。
  • 出品中の商品:同じく窓口に伝え、出品の扱いを相談します。
  • 商品の現物:発送前の品物が自宅に残っていることがあります。処分せず、案内が出るまで保管しておくと安心です。
故人のアカウントにログインして処理しない「パスワードが分かるから、ログインして取引を終わらせよう」と考える方もいますが、おすすめしません。メルカリは遺族本人のアカウントから、故人のアカウントをログアウトした状態で連絡するよう求めていますし、Googleのように故人のパスワードやログイン情報は提供できないと明記している事業者もあります。名義人本人のふりをして取引を続けると、相手とのトラブルのもとにもなります。運営の公式な窓口を通しましょう。

相続放棄・税金の注意点

相続放棄を考えているなら、払戻しは慎重に

売上金は故人の財産なので、借金が多いなどの理由で相続放棄を考えている場合は、受け取る前に立ち止まってください。相続財産を処分すると、相続を承認したとみなされて放棄できなくなることがあります。どこまでが問題になるかは個別の判断になるため、専門家や家庭裁判所の案内で確認してから動くのが安全です(相続放棄の手続きと期限)。

所得税・相続税はどう考える?

家具や衣服など、生活に通常必要なものを売って得たお金には、一般的に所得税はかかりません。国税庁は、貴金属・宝石・書画・骨とうなどで1個または1組の価額が30万円を超えるものは、この非課税から除くとしています。一方、仕入れて売る「転売」を継続していたような場合は所得になることがあり、亡くなった年の所得について準確定申告が必要になる場合があります。期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。また、残っていた売上金は相続財産として、相続税の計算では他の財産と合わせて扱います。判断に迷うときは税務署や税理士に確認してください。

生前にできる備え:「使っているサービス」を残す

フリマアプリは家族が気づきにくいので、元気なうちに次のことを書き留めておくと、家族の手間が大きく減ります。

  • 利用しているサービス名(メルカリ、Yahoo!オークション、ラクマなど)と、登録メールアドレス
  • 売上金やポイントを残しがちかどうか、振込口座をどこにしているか
  • 有料の会員サービスに入っているかどうか

このときパスワードは書き残しません。上で見たように、売上金の手続きは相続人が自分の名義で申し出る仕組みなので、家族に必要なのは「どこを使っていたか」という手がかりです。売上金をこまめに振り込んでおくことも、残高を残さない備えになります。考え方は終活とパスワード管理で詳しく説明しています。

よくある質問

相続人が複数います。誰が申し出ればいいですか?

メルカリは「第1順位の相続人となる遺族本人」からの問い合わせを求めています。誰が受け取るかは相続人同士で話し合って決めることなので、受け取ったお金は遺産分割の対象として扱うのが一般的です。手続きの際に追加の書類を求められることもあるため、窓口の案内に従ってください。

売上金がわずかでも手続きは必要ですか?

必要かどうかは家族の判断です。戸籍の取得費用のほうがかかる場合もあります。ただ、出品中の商品や継続課金が残っていると、放置したことで新たな取引や請求が生じることがあるため、少なくとも運営への連絡はしておくと安心です。

アカウントの退会もできますか?

退会や利用停止の扱いもサービスごとに異なります。売上金の手続きとあわせて、窓口で「アカウントをどうしたいか」を伝えて確認してください。

メルカリの登録メールアドレスが分かりません。

メルカリは故人の氏名・住所・生年月日・電話番号とあわせて登録メールアドレスの提示を求めています。分からない項目がある場合は、その旨を書いて問い合わせ、追加で必要なことを確認しましょう。

まとめ:フリマアカウントは「運営の窓口」を通して整理する

故人のメルカリやYahoo!オークションに残った売上金などは相続の対象で、相続人が自分の名義で申し出る公式の手続きがあります。必要になるのは戸籍謄本や法定相続情報一覧図で、故人のパスワードではありません。取引中・出品中の商品は相手がいるので、早めに運営へ状況を伝えましょう。相続放棄を考えている場合は払戻しを急がず、売上の内容によっては準確定申告も確認が必要です。生前の備えとしては、使っているサービス名を家族に分かる形で残しておくことがいちばん役に立ちます。

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※本記事は2026年10月時点の各サービスの公式案内と国税庁の情報をもとにした一般的な解説です。手続きや必要書類は変更されることがあり、個別の事情でも異なります。実際の手続きは各サービスの窓口に、税金は税務署・税理士に、相続放棄は家庭裁判所・専門家にご確認ください。

参考にした公的情報・公式案内(2026年10月確認)
メルカリ ヘルプセンター「アカウント名義人死亡時の返金または払戻し」https://help.jp.mercari.com/guide/articles/1283/
メルカリ ヘルプセンター「相続時の手続き」https://help.jp.mercari.com/guide/articles/1376/
メルカリ ヘルプセンター「売上金の振込申請期限とは」https://help.jp.mercari.com/guide/articles/96/
Yahoo! JAPANヘルプセンター「ご本人以外によるYahoo!オークションの利用停止の申請」https://support.yahoo-net.jp/PccAuctions/s/article/H000013527
Google アカウント ヘルプ「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」https://support.google.com/accounts/troubleshooter/6357590?hl=ja
国税庁「No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3105.htm
国税庁「No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm

この続きは、ゆいのわで。

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